児童が、初秋~清秋(運動会・稲刈り・秋の行楽等)のテーマで作った俳句を紹介します。
○静まった かり田に残る 落ち穂かな
【講評】俳句には「切れ」が必要です。「切れ」は、ほかの二つの秀句のように途中にある場合と、最後にある場合があります。「落ち穂かな」の「かな」を「切れ字」といいます。「切れ字」のおかげで、静かな田の情景が強く伝わってくるのです
○色づいた 稲穂がゆれて かまの音
【講評】俳句には「切れ」が必要です。意味の切れ目や作者の感動を表すための書き方です。「稲穂がゆれて」と「かまの音」とはつながっていません。この切れ目をはさんで、「目」で感じる稲穂と、「耳」で感じるかまの音が結びつくのです
○けい足寺 赤くそまる 終わる秋
【講評】俳句には「切れ」が必要です。意味の切れ目や作者の感動を表すための書き方です。「赤くそまる」と「終わる秋」とは意味ではつながっていません。この切れ目があるために、「ああ、秋も終わりだ」という作者の感動が伝わるのです。