児童が詠みました俳句(今回のテーマは、「初秋~中秋、食欲の秋、稲刈り、収穫、行楽、秋の夜長、虫の音、名月」)を紹介します。
○水面に ゆがむ名月 だんご食う
【講評】この俳句は、「だんご食う」の前で切れています。「切れ」(間)があることで、感動がじわっと感じられるのです。「ゆれる」としないで「ゆがむ」としたことがすばらしいです。よく似た言葉ですが、意味の違いが理解できています。
○七輪で 三日月になる 秋刀魚たち
【講評】七輪の上で丸くなっている秋刀魚を三日月に見立てるとは。上手ですね。窮屈そうに並ぶ様子が目に浮かびます。秋刀魚「たち」の言葉で、そろって同じ形をしているおもしろさが感じられます。秋の代表的なひとこまを表現できました。
○ボールなげ 秋の空まで とびそうだ
【講評】秋になると空の高さが感じられますが、作者は、それをボールの動きで表現しました。「とびそうだ」の言葉から、「とんでほしい」という思いが感じられます。青く大きく広がる空と、小さなボールとの対比が感じられ、上手です。